シロアリの習性を利用して、巣ごと退治!!

シロアリは新たな餌場を見つけると、フェロモンを出し、仲間を誘導する習性があります。ベイト工法はこのシロアリの習性を利用します。シロアリが好むように調整した薬剤(駆除剤)を使用し、つぎつぎと薬剤をシロアリに摂取させます。コロニー(巣)のシロアリ全体に薬剤が行きわたることによりシロアリを巣ごと壊滅させる画期的なシロアリ防除法です。
ゆっくり効くから、しっかり根絶

シロアリには、近くで仲間が死んだりすると、その原因となる危険を回避する警戒能力(忌避性)があります。しかし、このシステムで使用する脱皮阻害剤ヘキサフルムロン、ノヴァフルムロンは、脱皮の時期に効果を発揮(※シロアリは脱皮ができないと死んでしまいます。)するので、餌場にきた働きアリに忌避行動をとらせることがありません。そのため、薬剤の効果が巣の中に行きわたり、巣を完全に根絶することができます。
※駆除の完了までに2~3カ月以上必要 になります。ベイト工法には埋設型と地上設置型の2種類があります。また、ベイト工法はヤマトシロアリには不向きの場合があります。
設置イメージ(埋設モニタリング型ベイト)

家屋の外周にステーションと呼ばれる専用容器(中には餌木などシロアリの好物が入っています。)を2~3m/個で埋設してシロアリの家屋接近をいち早く察知する管理モニタリングシステムです。シロアリがステーションに侵入した際にベイト剤(駆除剤)を投入しシロアリを巣ごと駆除します。
ご家族やペット、周辺環境にも安心

薬剤は特殊な容器に納めて地面に埋め込まれますので、人やペットが薬剤に触れる可能性はほとんどありません。薬剤の使用量も、1つのコロニ-を駆除するのに多くても約1gとごく微量。従来の工法と較べて、1/1500~1/2000以下です。また使用済みの薬剤は、厳密な管理のもとに回収しますので安心です。
地上設置型ベイト工法【 ブリングシステム 】
イエシロアリは巣の駆除から

シロアリの生息に必要な水を利用した駆除方法です。
イエシロアリは西日本に生息し、家屋に過大な被害を与えます。10万匹から100万匹の集団で活動しています。イエシロアリの生息には水が重要で、水が無いと2週間で死滅します。そのため、常に水取場を確保し、水を運搬摂取しています。この習性を利用し、イエシロアリの被害部に新しい水取場(ブリングボックス)を設置し、白蟻を大量に集めます。集まった白蟻に、水を多く含んだブリングベイト(毒餌)を大量に食べさせることで、短期間(40日から60日)で巣を壊滅することが可能になりました。
※施工は4月末から9月末を目安に行います。気温が低くなると施工期間が長くなります。
ブリングシステムによる駆除の流れ

ブリングシステム施工中のお願い
●被害部に薬剤を散布するとシロアリがベイト剤を食べなくなります。※工事が終わるまでは、スプレー等の薬剤はご使用を避けて下さい。
●ボックスの蓋は開けないで下さい。蓋を開けるとボックスに風が流れボックス内からシロアリがいなくなりベイト剤も食べなくなります。
●巣が壊滅した時に一部の生き残ったシロアリが巣から追い出され部屋など徘徊する時があります。シロアリを見つけた時は掃除機等で吸い取って下さい。追い出された白蟻もブリングの影響で弱っていますのでおおよそ1週間程度で死滅します。
ブリングボックス設置事例

駆除後の予防・管理


ベイト工法は、シロアリに毒餌を運搬摂取させ巣を内部から壊滅させます。しかしながらベイト剤は駆除剤であるため予防効果はありませんので、シロアリの多い地域では駆除後に新たなシロアリが侵入する場合がございます。
※ベイト工法によるシロアリ駆除完了後は、バリア工法による(薬剤散布)予防工事や埋設型ベイト工法による維持管理をお勧めします。
『ベイト工法』のメリット
・シロアリを1匹残らず巣ごと根絶が可能!!
・薬剤の臭いがしない。
・少量の薬剤で駆除ができるため、人・ペット・環境にやさしい。
・駆除の対象物(建物など)に穴をあけることなく駆除ができる。
・被害が重大な場合や、床下が低くて入れないなど建物の構造にかかわらず、どんな物件でも施工できる。
『ベイト工法』のデメリット
・駆除に要する期間が最低2~3ヶ月と長くかかる。
・トータルの費用が割高になる。
・※シロアリを一時的に全て駆除できるがシロアリ予防効果は無い為、別途シロアリの予防工事が必要になる。
・シロアリの活動が鈍る寒い時期(10月後半から3月ころ)は駆除まで半年程度かかる。
ベイト工法に関するよくあるご質問 Q&A
- Q小さな子供がいます。安全性はどうなんでしょう?健康や環境に影響はないのでしょうか?
- A
使用する薬剤は、昆虫の脱皮を阻害するもので、脱皮をする生物にだけ優れた効果を示します。 そのため、哺乳類・魚類等に対する毒性は低く、薬剤の入った容器にはカギをかけるという管理方法の特性とも併せて、作業者・居住者はもちろん、犬・猫・鯉・鳥などのペットや環境にも極めて安全性の優れたものになっています。
- Q子供が庭で遊んだりするのだけど、イタズラをして薬剤に触れることはないのでしょうか?
- A
器材は専用のロックでしっかり管理しています。 専用器材で開け閉めしますから、素手で勝手に開けることはできません。
- Q薬剤からニオイが出る事はないのでしょうか?
- A
ニオイが出ることはありません。したがって薬剤を散布する工法のような施工後の換気等は必要なく、普段通りの生活ができます。
- Qどのくらいで巣を根絶できるのでしょうか?
- A
シロアリの活動時期や地域・巣の状態にもよりますが、対象の巣の根絶までの期間はおよそ夏場2~3ヶ月。冬場設置の場合、おおよそ半年~となります。 ただ、駆除が終了しても放置しておくと他エリアの巣からシロアリが侵入してくる可能性があります。そのためにも維持管理型ベイト工法にて定期的な監視をおすすめします。