●シロアリの生息に必要な水を利用した駆除方法です。
イエシロアリは西日本に生息し、家屋に過大な被害を与えます。10万匹から100万匹の集団で活動しています。イエシロアリの生息には水が重要で、水が無いと2週間で死滅します。そのため、常に水取場を確保し、水を運搬摂取しています。この習性を利用し、イエシロアリの被害部に新しい水取場(ブリングボックス)を設置し、白蟻を大量に集めます。集まった白蟻に、水を多く含んだブリングベイト(毒餌)を大量に食べさせることで、短期間(40日から60日)で巣を壊滅することが可能になりました。
※施工は4月末から9月末を目安に行います。気温が低くなると施工期間が長くなります。
●ブリングシステムの構成
●ブリングボックス
ブリングボックス(写真)はイエシロアリが好む蒸煮材のボックスと断熱蓋で構成されています。蒸煮材に誘導部を設けてあり、イエシロアリを短時間でボックス内に誘導します。ベイト素材、ボックス構造の相乗効果で大量のイエシロアリを集め、短期間に大量のベイト剤を与えることができます。●ブリングベイト
ブリングベイト(写真)は、白色固型コイン状のブリングベイトA剤(写真)と薄褐色粉末のブリングベイトB剤(写真)の2種類で構成されています。A剤、B剤にはイエシロアリが好む蒸煮材の粉末が添加してあり、A剤にB剤と水を掛けることで、優れた誘引性、喫食性を実現します。ブリングベイトは特殊な剤形により、ベイト表面に水を掛けるだけで、ベイト400gに対して、水600gから700gを含有します。蒸煮材粉末と高含水性の組み合わせで、優れた喫食性を実現します。
●ブリングシステムによる駆除の流れ
●ブリングシステム施工中のお願い
ブリングシステムは、ブリングベイトを大量に食べさせることで、巣を壊滅します。被害部に薬剤を散布すると白蟻がベイト剤を食べなくなります。※工事が終わるまでは、スプレー等の薬剤はご使用を避けて下さい。
ブリングボックスの蓋は開けないで下さい。蓋を開けるとボックスに風が流れ、ボックスから白蟻がいなくなります。ベイト剤も食べなくなります。
巣が壊滅した時、一部の生き残った白蟻が巣から追い出され、部屋など徘徊する時があります。白蟻を見つけた時は、掃除機等で吸い取って下さい。追い出された白蟻もブリングの影響で弱っています。1週間後には死滅し、家屋に被害を与える事はありません。
●ブリングボックス設置事例
●駆除後の予防・管理
※ベイト工法はシロアリに毒餌を運搬摂取させ、巣を内部から壊滅させます。しかしながらベイト剤は駆除剤であるため予防効果はありません。イエシロアリの多い地域では、駆除後に新たなイエシロアリが侵入する場合がありますので、※駆除工事完了後は、バリア工法による(薬剤散布)予防工事をお勧めします。
また、薬剤による予防が難しい場合は、セントリコンによる維持管理をお勧めします。